IoTによるデジタルマーケティングの未来とは?

2019.05.15

日々進化を続けるデジタルマーケティング。インターネットとスマートフォンの普及はマーケティングの常識を変えましたが、今後さらなる進化の可能性はあるのでしょうか。今回は、そのひとつとして今注目を浴びている「IoT」というキーワードを掘り下げます。

IoTとは

IoTとは「Internet of Things(モノのインターネット)」の略で、私たちのまわりにある日用品から家電製品、また建物や車など様々なモノがインターネットにつながることで、モノ同士でも情報をやり取りする仕組みのことです。IoTが普及することで、たとえば、以下のようなサービスが実現します。

IoTの活用事例

  • 鍵がインターネットとつながることで、エリア情報と連携して鍵を解錠したり、鍵のかけ忘れをスマートフォンに通知。
  • 冷蔵庫内の卵の賞味期限が近づいた時、インターネットに接続された冷蔵庫が卵の賞味期限を認識し、期日が近づくとスマートフォンに通知を送る。
  • 農業において日照りが続いた時、インターネットに接続された水門が水量不足を検知し、水門を開ける。
IoTの活用事例

このようにIoTが普及するに連れ、私たちの生活はさらに便利になる可能性を秘めています。

生活行動がデータ化される時代へ

今まではPCやスマートフォン上での行動を元にマーケティング分析が進んできましたが、IoTが普及すると、TVや冷蔵庫、エアコンからお風呂まで、IoT製品を通じて様々な生活行動がデータ化されるようになります。それは同時に個人情報などのセキュリティの問題も生みますが、どの製品をどのタイミングでどのように使うのかなど、より緻密な行動履歴=ライフログの分析により、顧客ひとりひとりにフィットしたマーケティングの到来を示しています。

IoTの可能性と課題

このIoT製品から得られるデータがどれほどの量になるのでしょうか。今までのスマートフォンとPCから得られるデータだけでも「ビッグデータ」と呼ばれる巨大なデータ群となっており、これらのデータをいかにマーケティングに活用するかが注目されています。ひとり一台のスマートフォンやPCに比べ、IoT製品はひとり一台にとどまらず、ひとり複数台となるため、今までの数倍以上の膨大なデータが蓄積される可能性を秘めています。

IoT製品から得られるデータを分析すれば、今までのような購買履歴に基づいたアプローチだけでなく、個人の趣味嗜好分析によるアプローチや、購買行動に至る前、予兆段階でのアプローチなど、より精度が高く、より頻度の高いマーケティングができる未来が予測できます。しかしながら、IoTによるデジタルマーケティングの実現には課題も多くあります。

IoTとデジタルマーケティングの課題

課題解決に対しては、すでに大手プラットフォーマーがIoTプラットフォームの開発を進めているように、準備はすでに始まっており、近い将来、新たなマーケティングツールが出てきたり、また人の購買行動が変わるゲーム・チェンジの瞬間が訪れるかもしれません。具体的にどのような形で実現するかはまだ予測できませんが、その波に乗れる準備をすることが大切です。

まとめ

今後IoTをはじめとした新たな技術の普及により、さらなるデジタルマーケティングの進化が予測されますが、大切なことは、どのような技術が開発されたとしても、マーケティングは人が相手であり、いかにその顧客目線でコミュニケーションできるかということです。どんなにデジタル化が進んでも、人の行動はアナログとデジタルを行き来するため、シームレスな顧客目線でいかに効果的なマーケティング施策を実施できるかという視点を大切に、いかなる変化の波にも対応できる準備をしましょう。

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