実勢商圏を知っておくべき理由とは?~フードトラック編~

2019.05.27

新たに飲食店などを開業しようとしたとき、マーケティング戦略とセットで目にする「実勢商圏」という言葉があります。実勢商圏とは、POSなど会員の購買情報を基に顧客の大多数がいる範囲を示したものです。ほとんどの大手企業が実勢商圏を分析して販売戦略を立てている一方で、小規模経営の店では詳細な分析まで時間を割くことができないという声も多くあります。「実勢商圏」という言葉を耳にしたことがある人は多いかもしれませんが、実際のところは何の役に立つのでしょうか?今回はフードトラックを例に、実勢商圏について考えます。

フードトラック イメージ画像

実勢商圏を知ることは顧客を知ること

実際の顧客がいる範囲、実勢商圏を地図上に表示することで何を知ることができるのでしょうか? 地図上で設定した範囲に統計データを照らし合わせることで、範囲内の人の年齢層や職業、収入などの傾向がわかり、客の人物像やボリュームを把握することができます。それはつまり「どこから誰が買いに来ているのか」を知るということです。

商圏把握のメリット

実勢商圏=どこの誰が買いに来ているかを知ることで、無駄なコストを省いて事業を失敗から遠ざけることができます。具体的には以下のメリットが考えられます。

  • ターゲット顧客を明らかにし、提供する商品・サービス・価格などのミスマッチを防ぐ
  • 在庫数や釣り銭の用意など、準備すべき基準ができる
  • 適切なプロモーションの範囲を決められる
  • 情報収集の範囲を絞ることができる

フードトラックを開業する場合を考えてみましょう。女性向けのヘルシー弁当を販売したいとき、出店する場所の実勢商圏に、女性客が多いのかを把握しておかなければなりません。ターゲットとなる女性客が日中、何をして過ごしているかに合わせて、出店時間やメニューも変わります。たとえば、会社の昼休みなど限られた時間に来る可能性があるなら、会計に時間がかからないようワンコインメニューを中心にする戦略が考えられます。そしてどれだけの女性が実勢商圏内にいるかがわかれば、必要以上の在庫を抱える必要もありません。さらに顧客の属性だけでなく、単純にどの範囲から人が来るかを知ればチラシのポスティングなどのプロモーションも効率的に行えます。ライバル店や新しいオフィスビルが建つなど、人の動きが変化する際に影響する範囲もわかり、無駄に情報に振り回されることもなくなります。実勢商圏を把握しておくことで、効率的なビジネスの判断を下しやすくなるのです。

最初にやっておきたい商圏分析

それでは、商圏分析はいつ、どのように行えば良いのでしょうか。前述したように余計なコストを回避するためのツールなので、できるだけ早くに知っておきたいところですが、方法がわからなかったり、時間がなかったり、人手が割けなかったり、予算がないために見送られる場合も少なくありません。
ある程度の客層は、実際に商売をしている人間の感覚で把握することができます。当社のコンサルタントの分析結果が、現場の感覚と合致したという事例もこれまで何度もありました。しかし、より綿密な戦略を立てるためには正確な数値データが必要です。
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自力で行うことも不可能ではありませんが、非常に時間と手間のかかる作業です。新規開業、周辺環境の変化など、実勢商圏の把握に困ったときは相談されることをお勧めします。

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