コロナの影響によって注目されるGPSデータのご紹介

2020.05.15

全世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス。感染拡大防止のため、企業は時差通勤やテレワークの推進、大型イベントの中止や文化施設・テーマパークの臨時休園・臨時休館措置、小中高は臨時休校など…様々な対策が講じられています。

このような状況下で、我々が行っているエリアマーケティングの中でも1つのデータが特に注目されています。それは携帯電話(GPS)を用いた人口動態データです。

このデータは許諾を得たスマートフォンユーザーからGPS位置情報/属性(性別・年代)情報を随時取得し、国勢調査などと合わせて推計で作成されているデータです。
今までの統計データで把握することが難しい、滞在人口・滞在時間・移動などの人の動態傾向を把握することができます。

最近ニュースやネットなどでも人口滞在が多いエリアの紹介がされており、皆様もこのデータを見る機会が多くなっているのではないでしょうか。

異なる要素の地図を重ねることで気付く新たな発見

この人口動態データを用い、新型コロナウイルス患者数データと合わせて地図に可視化してみました。

緊急事態宣言前の3月末に某イベントに来場したと思われる方々のデータ(イベント場所に1時間以上滞在した人、イベント関係者も含む)をKDDI Location Analyzerより抽出した図です。

出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

※ 当該データはauスマートフォンユーザーのうち個別同意を得たユーザーを対象に、個人を特定できない処理を行って集計しております。

次に現在の東京都の新型コロナウイルス患者数を地図に表示しました。

出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

※ 5月6日時点での新型コロナウイルス感染者数(東京都:新型コロナウイルス感染症対策サイトより引用)。

作成された2つの地図を重ね合わせて、イベント参加者と現在の新型コロナウイルス患者数を掛け合わせた地図が下記となります。赤が新型コロナウイルス患者数、緑がイベント参加者数の傾向が強いことを示しており、黄色の色が濃くなるほど、イベント参加者数と新型コロナウイルスの罹患された方が多いエリア、相対的に関係があるエリアとなります。

これは1つの例で、このイベント自体が新型コロナウイルス感染に直接影響があったかどうかは定かではないですが、このような様々なデータを掛け合わせ、地図に可視化して分析することでより新しい発見があるのではないでしょうか。

出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

位置情報を幅広い分析に活用

新型コロナウイルス対策として注目を浴びております「携帯電話(GPS)を用いた人口動態データ」ですが、このデータはこれ以外にも様々なマーケティングで活用されています。特に下記3つの要望がある企業様には非常にニーズの高いデータになります。

① 顧客・会員の住所情報を取得することが難しく、顧客データを使ったエリアマーケティング分析ができない業界(飲食やSCなどの大型施設)

指定した期間に来店されたと思われる顧客の年代層やリピート率
出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

指定した期間に来店されたと思われる顧客の居住地
出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

② 商業地やオフィス街など統計データだけでは把握できていない人口流動が激しいエリアでの出店が多い業態(ドラッグストア・カラオケなど)

商業地などに新規出店を検討する場合の、店舗周辺の滞在人口や時間帯別人口及び年代の把握
出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

③ 車や人の導線などを把握したい業態。(路面店・ロードサイド店)

導線分析イメージ
出典:KDDI株式会社(KDDI Location Analyzer)

まとめ

今は新型コロナウイルスの影響で、移動や外出をはじめ様々なことが制限され、我慢の時期だと思います。その中で働き方や、ビジネス、教育、サービスなど、従来当たり前だったことが見直され、日本だけではなく世界中で新しい文化が生まれてくるのではないかと思います。そして、今後新型コロナウイルスが収束に向かうと同時に、反動で世の中の経済が一気に加速することが想定されます。その時に、経営資源を効率的に・効果的に活かすために、今はしっかりと準備をしておくことが大切ではないでしょうか。

マーケティングもその時代に合わせ、さらなる変化をしていくのでしょう。
その中で我々が携わっているエリアマーケティング(地図への可視化)も動態データの利用やゼンリン独自のデータの活用など、新しいステージにいかなければならないと思っております。

今回の記事で使用したデータ

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