Tableauとは?
地図を使うことで見えてくる新しい可能性

Release 2023/01/30

Tableauとは?地図を使うことで見えてくる新しい可能性

国内5,000社以上で導入されているセルフBIツール「Tableau」。安価な価格、直感的で操作体系と軽快な操作感、スケーリングの柔軟さからユーザーに広く受け入れられ、企業のあらゆるデータ分析シーンで幅広く利用されています。

あまり知られていませんが、Tableauは地図の描画機能を幅広く揃えています。地図上にデータを展開しさまざまなデータと重ね合わせのることによって、データの可視化から生まれる「なぜ?」を位置関係から明らかにすることができ、分析の軸が広がります。

目次

Tableauとは

Tableauは、ビジネスインテリジェンス(BI)およびデータ可視化のためのソフトウェアです。Excelなどのスプレッドシートから、データベースやクラウドに保存された大規模なデータまで、幅広いデータソースからデータを取り込むことができます。また、グラフやチャート、地図などさまざまな可視化要素を組み合わせたダッシュボードを構築することで、データを直感的に理解しやすくすることが可能です。幅広い業界で採用されています。

デスクトップアプリケーションである「Tableau Desktop」をはじめ、データの事前整形を強力に支援する「Tableau Prep Builder」、オンプレミスやクラウド環境でダッシュボードの共有を可能にする「Tableau Server」「Tableau Cloud (旧Tableau Online)」といった製品があり、データの整形~可視化と分析~結果の共有というデータ利活用の流れを円滑に行うことができます。

TableauとExcel、Accessとの違い

Tableau、Excel、Accessは、それぞれデータを見るためのソフトウェアです。

Tableauは、ビジュアルによるデータの可視化に特化しています。ExcelやAccessと異なりデータを入力する機能はありません。グラフやチャートを簡単に作成し、結果を共有することができます。また、100万行を超えるような大容量データにも対応していることや、ほとんどのデータベースに接続してデータを取り込んで可視化できます。

Excelは、表計算やグラフの作成、データの入力・編集などができます。Excelでは、表計算や図表の作成を中心にデータを分析することができますが、Tableauのようなビジュアルに重点を置いた分析には向いていません。

Accessは、データベースの作成・編集・管理ができます。Accessにはクエリやフォームなど、データベースを操作するためのツールが用意されています。データを集計したり、結合したりすることができますが、可視化には向いていません。

Excel, Accessは、データ入力、管理、集計に特化しているのに対して、Tableauは可視化に特化しています。それぞれに特長があり、使い分けをすることが必要です。

Tableauでよくある3つの失敗事例

Tableauは、データの可視化を簡単に行うことができるため、多くの人が使用しています。しかし、使い方によっては、失敗することもあります。以下に、Tableauでよくある失敗事例をご紹介します。

  • 不適切なグラフの選択

    情報を伝えるために適したグラフを選択しないことが失敗の一つです。データの特徴や分析目的に応じて、適したグラフを選ぶことが重要です。
  • データのクリーニングを怠る

    可視化するデータには、不要なデータや誤ったデータが含まれることがあります。これらのデータを取り除かずに可視化を行うと、誤った結論に至る可能性があります。クリーニングにはTableau Prep Builderが活躍します。
  • 意味をなさないデータを表示

    意味をなさないデータを可視化することで、本来の意図を伝えることができなくなってしまいます。

これらはTableauを使用する上でよくある失敗の例となります。

利用するデータや分析目的に応じて、適したグラフや可視化手法を選ぶこと、データをクリーニングすること、有用な情報を伝えること、意味をなさないデータを表示しないことなどが重要です。これらを意識して、適切にTableauを使用することで、正確な分析結果を得ることができるでしょう。

地図を使ったデータ可視化について

Tableauは、地図を使ったデータの可視化を簡単に行うことができます。地理情報システム (GIS) データを直接読み込む機能や、MapBox、OpenStreetMapなどの外部マップサービスとの連携も可能です。地図上に点、線、面などのシンボルを配置し、それらにデータを結びつけることで、地図上にデータを可視化することができます。また、地図上に色分け、サイズ、形状、ラベルなどのデザイン要素を適用し、可視化をより魅力的にすることが可能です。

Tableauでサポートされている地図データ

Tableauは、様々な種類の地図データをサポートしています。

  • シェープファイル

    地理情報システム(GIS)ソフトウェアによって作成される、点、線、面などの図形データを含むベクトル形式の地図データ。拡張子は.shp。
  • MapInfo TAB

    MapInfo ProfessionalといったGISソフトによって作成される、テーブル形式の地図データ。拡張子は.tab。
  • KML (Keyhole Markup Language)

    Google EarthなどのGISソフトによって作成される、XML形式の地図データ。拡張子は.kml。
  • GeoJSON

    JSON形式の地理空間データ。拡張子は.geojson。
  • CSV

    カンマ区切りのテキストファイル形式のデータ。拡張子は.csv。

またTableauは、MapBox、OpenStreetMapなどのオンラインマップを背景地図として使用することもできます。さらにWMS形式の配信地図にも対応しており、URLを設定するだけで使用することができます。

Tableauで位置情報を可視化する3つの手法

1. ポイントマップ

地図上に座標をプロットし、その座標を点(ポイント)で表示する可視化手法のことを指します。各ポイントの位置だけでなく、色塗りや値に応じて大きさを変更することでデータを可視化できます。地理的な関係性を直感的に理解することができます。

ポイントマップの例

2. ポリゴンマップ

地図上に区画を表示し、その区画を使用してデータを可視化する可視化手法のことを指します。区画と対応したテーブルの値を用いて区画ごとに色分けすることで、地域ごとの特徴や傾向を発見することができます。国や行政界といった一般的な境界だけでなく、GISで作成した任意のポリゴンも可視化できます。

ポリゴンマップの例

3. ポリラインマップ

地図上に経路や流れなどを表示し、その経路や流れを使用してデータを可視化する可視化手法のことを指します。経路や流れを使用してデータを表示することで、移動やフローなどの特徴や傾向を発見することができます。

ポリラインマップを使用することで、移動やフローなどを比較することができます。例えば、交通手段の移動路線や、商品の配送経路などを表すことができます。

ポリラインマップの例

Tableauの地図でデータを可視化する4つのメリット

Tableauの地図でデータを可視化することには、次のようなメリットがあります。

  1. 地理的な関係を直感的に理解することができる。地図上に表示されるマークやラベルを使用することで、どこにどのようなデータが存在するかがわかりやすくなります。
    地理的な関係を直感的に理解することができる画像例
  2. 地域ごとの特徴を発見することができる。地図上に表示される色やサイズを使用することで、ある地域で特に強い傾向や特徴を発見することができます。
    地域ごとの特徴を発見することができる画像例
  3. 複雑なデータを整理しやすい。地図上に表示されるマークやラベルを使用することで、大量のデータを整理しやすくなります。
    複雑なデータを整理しやすい画像例
  4. 地理的な距離や方向を考慮することができる。地図上に表示される街道や道路を使用することで、地理的な距離や方向を考慮することができます。
    地理的な距離や方向を考慮することができる画像例

これらの利点から、Tableauの地図でデータを可視化することで、データをより理解しやすく、より的確な分析を行うことができます。

Tableauを使った地図上のデータ可視化が提供する新しい可能性

Tableauを使った地図上のデータ可視化は、ビジネスにおいて新しい可能性を提供します。

例えば、顧客の地理的な分布や、売上の変化を地図上に可視化することで、地域別の市場動向を把握し、ターゲット顧客を絞り込むことができます。また、物流や輸送に関連するデータを地図上に可視化することで、運搬ルートやコストを最適化することができます。さらに、地図上にデータを可視化することで、空間的なデータの関係性を理解しやすくすることができ、さらに深い分析が可能になります。

まとめ

Tableauは、データ可視化において非常に強力なツールであり、地図や時間軸などの可視化オプションを活用することで、より直感的にデータを理解し、地理的な要素を考慮した分析をすることができ、より的確な戦略立てやビジネス決定をすることができます。

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