GISデータとは?
種類や活用例などを紹介

Release 2023/02/06

GISデータとは?種類や活用例などを紹介

GISデータにはさまざまな種類があります。GISデータの収集方法やビジネスにおける活用例などをご紹介します。

目次

GISデータとは

GISデータとは、地理情報システム (Geographic Information System) で使用されるデータのことです。GISとは、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術のことです。GISデータは、地図上の要素 (例:都市、河川、山岳、道路、建物、土地利用タイプなど) を表すデータや、それらの要素を持つ地図画像を含むことができます。地図上の要素を識別したり、地理的な関係性を可視化したり、空間データを分析したりするために使用されます。

GISデータの種類

GISデータには様々な種類があります。以下にいくつかの例をご紹介します。

  • ベクターデータ

    地図上の要素をポイント(点)、ライン(線)、ポリゴン(面)で表すデータです。例えば、都市はポイントデータとして表され、河川はラインデータとして表されます。
  • ラスターデータ

    地図上の要素を格子状に並んだセル(ピクセル)で表すデータです。例えば、地図画像や地形図はラスターデータとして表されます。
  • 属性データ

    地図上の要素に関する追加情報を表すデータです。例えば、都市の名前や人口、建物のタイプや築年数などが属性データとして表されます。
  • メタデータ

    GISデータの詳細を示すデータです。例えば、GISデータがどのような形式で保存されているか、どのような地理的基準が使用されているか、どのような地図投影法が使用されているかなどがメタデータとして表されます。

GISデータは、単独で使用することもあれば、複数のデータを組み合わせて使用することもあります。例えば、地図画像を背景にして、その上にポイントやライン、ポリゴンで表される地理的要素を重ね合わせることで、より詳細な地図を作成することができます。

地理情報のGISデータ化

地理情報をGISデータとして収集するには、様々な方法があります。以下にいくつかの方法をご紹介します。

  • 地図をスキャンしてデジタル化する

    地図をスキャンしてデジタル画像として保存することで、GISデータを収集することができます。ただし、スキャンした画像から直接GISデータを抽出することは困難であるため、画像をOCR (Optical Character Recognition:光学的文字認識) ソフトウェアでテキストデータに変換する等、抽出しやすいように手を加える必要があります。
  • GPS (Global Positioning System:全地球測位システム) を使用する

    GPSを使用することで、位置情報である地理座標(緯度・経度)を収集することができます。地理座標は移動中にも収集することができます。
  • 地理情報を手動で入力する

    地図や写真を参考にして、地理情報を手動で入力することで、GISデータ化することができます。
  • 公的データや民間データを収集する

    公的機関や民間企業が公開または販売している地理情報を含むデータから、GISデータを収集することができます。

どのような方法を使用するかは、収集する地理情報の種類や用途に応じて決める必要があります。

GISで活用できるさまざまなデータ

GISで活用できるデータの種類は、様々です。以下にいくつかの例をご紹介します。

  • 地理的な要素を表すデータ

    地図上に表示される地理的な要素 (例:都市、河川、山岳、道路、建物、土地利用タイプなど) を表すデータを活用することができます。
  • 地図画像

    地図上に表示される地図画像を活用することができます。
  • 属性データ

    地図上の要素に関する追加情報を表すデータを活用することができます。例えば、都市の名前や人口、建物のタイプや築年数などが属性データとして表されます。
  • 統計データ

    地域や地理的な要素に関する統計データを活用することができます。例えば、人口密度や経済指標、環境データなどが統計データとして活用されます。

これらはあくまでも例であり、GISで活用できるデータの種類はまだまだ多岐にわたります。

GISデータを活用したビジネス

GISデータを活用することで、様々なビジネスにおいて有用な情報を得ることができます。特にマーケティングにおいては、顧客の地理的分布や、顧客が訪れる場所を特定することができます。これにより、マーケティング戦略をより的確に立てることができます。GISデータを活用したマーケティングはエリアマーケティングとも呼ばれます。

以下にいくつかの例をご紹介します。

  • レストランやカフェなどの飲食業

    顧客が訪れる可能性が高い場所を特定することができます。これにより、新しい店舗の出店場所を選定する際の参考にすることができます。
  • 不動産業

    地域の物件価格や、人口密度が高い地域を特定することができます。これにより、不動産を売買する際の参考にすることができます。
  • 交通業

    交通アクセスの良い場所や、交通渋滞が多い場所を特定することができます。これにより、交通サービスを提供する際の参考にすることができます。

これらはあくまでも例であり、GISデータを活用することで可能になるビジネスはまだまだ多岐にわたります。

ゼンリンならではのGISデータ

ゼンリンは、日本国内最大手の地図制作会社であり、長年にわたり住宅地図をはじめとする地理情報を収集・整備してきました。そのため、ゼンリンには多くのGISデータがあり、これらを活用したサービスを提供しています。例えば、地図を利用した位置情報サービスや、統計データを活用した地域分析サービスなどがあります。また、GISデータの販売サービスも行っています。日本国内だけでなく、海外におけるGISデータもあり、これらのGISデータは、地図制作や地理情報分析に活用されることが多いです。

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